Gleaner立ち上げ前、ある企業の新規設立ステージから、創業メンバーとして参画させていただいておりました。前職では20代前半から営業部の部長という役職を頂いていたため、通常の営業の業務とは別に、年間100名ほどの面接業務も担当させていただいておりました。その際は常に人を採用するという事は、候補者の方ご本人はもちろん、その方のご家族の人生にまで自分が関係を持つ事だと意識していましたし、関与するのであれば少しでもその人の人生を豊かにしたいと思い働いていました。

ただ、当時の会社での立場上、私の権限の及ばないことも多く、自分の想いとはかけ離れた現実を受け止めないといけないことが多かったのを記憶しています。その時には権限が及ばずにできなかったことを実現するため、独立・起業を決断しました。

創業から時間がたった今でも「人を雇うこと」＝「その人とその人の家族の人生に責任を持つ事」という基本的な考えは変わっていませんが、そこにプラスして、自分と関わったすべての人の人生が豊かになってほしい、人生のほとんどの時間を費やす仕事を楽しいと感じてほしい。そんな想いが次第に生まれました。

幸せといっても、当然その尺度は人によって違うかもしれません。ただ、私自身がイメージする「幸せ」と「会社」の関係は明確です。

私の考える幸せの定義とは、金銭、ライフワークバランスともに不自由がなく、本人やその家族が不安なく日々を過ごせること。その為には会社は売上を上げ、従業員に還元をしなければなりません。

安定的な売上拡大を目指すためには、その場しのぎの対応ではなく、お客様に対して真摯に向き合うことでお客様の幸せに貢献することで実現出来ると考えています。

この考えから生まれたのが、『自分たちの手の届く範囲の幸せを創造する』という経営理念です。

冒頭でもお伝えしたように、「世界を変える」「一番を目指す」といった大きな夢や、世界情勢についても語ることができて、よくメディアにも露出するような立派な経営者にはなれそうにありません。

現実的に実現可能な目標を立て、一つずつそれを実行し、小さな幸せを積み重ねていく。

その結果として自分たちの出来る事が徐々に広がり、自分たちの手の届く範囲が広がることで、世の中に幸せを創造していける。そうなることを信じて、この会社に私は人生をかけて取り組んでいます。

代表取締役　深瀬 尚也