株式会社Gleaner(グリーナー) | 新着情報一覧

NEWS

新着情報

GoogleのMVNOサービス

  • お知らせ
2015.05.14

rice_reaping

4/22にかねてから長らく噂されてきたgoogleのMVNOサービスの「Project Fi」が発表されました。半月程前に発表されている物ですので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。現状日本では提供されていませんが、サービス自体はおもしろいサービスですのでご紹介したいと思います。

[symple_box color=”blue” text_align=”left” width=”100%” float=”none”]
■ Project Fi
[/symple_box]

■ 通信の特徴

1番の特徴はアメリカの通信会社「スプリント」と「T-Mobile US」の2社のネットワークでサービスを提供している点にあります。それもSIMを2枚挿して利用というわけではありません。

2社の利用に関しては自身で選択して選ぶのではなく、「2社のネットワークのうち、速いネットワークに自動的に接続する」という仕組みになっており、2つのネットワークのいい所を補完し合える形になっています。
また、Googleが信頼性があり、高速であると判定したものだけにはなりますが、Wi-Fiホットスポット(それでも全米で100万を超えるそうです)にも自動的に接続して、Wi-Fi Callingを利用して、wi-fi接続環境でも通話やSMSのやりとりが可能になっています。
つまり、「スプリント」、「T-Mobile US」、「Wi-Fiホットスポット」の中から通信環境のいい所を自動的に探して、一番いい状態で通信をするという仕組みです。

これは日本国内の携帯電話の話ですが、もう大分と以前からですが、「どこのキャリアも同じ通信を利用すればいいのに」というような意見はかなりありました。また、そうして行こうというような話も出た事がありましたが実現はされていません。

通信キャリアによって、地域差や建物の立地状況による通信の質の差というのは出てしまいます。
「電波がいい」と言われる通信キャリアでも必ずしも使いたい場所で一番電波が入るキャリアかというと、そうでない所もあります。

その為、複数のキャリアが使えて自動的に通信のいい所を補完して使えるというのは、ユーザーにとって地味ですがかなりあり難い仕組みです。

■ 電話番号のクラウド管理

通常、電話番号はSIMカード内に情報を持っています。「Project Fi」では電話番号をクラウドに持っていこうとしています。ベースとなるのはGoogle IDとHangoutsになります。
SIMカードでは無く、クラウドに持っていくことによって地域や端末に依存されなくなります。

例えば、仮に携帯をなくしたり忘れたりしても、別の携帯でも同じ電話番号でやりとりが可能になります。
また、海外に行った際海外の通信の仕組みを使っても、ログインが出来る環境で通信のアプリさえあれば、同様に同じ電話番号でやりとりが出来るなど(SIMに電話番号が依存している場合は、通信を変える場合SIMを変える必要があり、そうすると当然電話番号は変わります)、利用面の利便性は向上します。

海外へよく行かれる方なんかは凄く便利な仕組みですね。

■ 料金の仕組み

基本料金が20ドル。3つのデータ定額からえれべて、1GB 10ドル、2GB 20ドル、3GB 30ドルという形です。
通話、SMSは無制限。データ通信は100MB単位で繰越が出来、また、データ容量を使い切らなかった場合、その分の返金対応も可のようです。

便利なようですが、日本の基準で考えてもそれ程安いわけではありません。
アメリカの中でも、通話し放題、データシェアが一般的になっている状態だと、通信容量の多い場合、高額になってくるようです。

[symple_box color=”blue” text_align=”left” width=”100%” float=”none”]
■ これから拡大するのでしょうか?
[/symple_box]

現在、問題点としてはいくつかあります。まず、提供している端末が現在Nexus6のみという事です。現在Nexus6を利用している方は使えるそうですが、いずれにしても比較的端末代金が高額なNexus6しか提供されていません。
また、通信携帯や仕組み関しては魅力があるのですが、ただ価格帯が特段安いわけではないので、言ってしまうとあれなのですが、「それなりに繋がりが良いいが、そこまで安くも無く、端末が高い」というのがProject Fiの現在の所です(現状は招待制でユーザーを募集してる状態ですので、まだテスト段階だとは思いますが)

それから、アメリカは大手4キャリアがしのぎを削っているわけですが、実質は2強の争いとなっており、今回利用できるのは、2強と言われている所で無い方です。ですので、アメリカ国内においてもどのキャリアでも自由にという状態にはなっていません。

通信キャリアにしてみれば、通信のみ提供になりますので、ユーザーとの接点を無くしてしまいます。また、「ネットワークのうち、速いネットワークに自動的に接続する」という仕組みがある為、場所によってどれが繋がって繋がりやすいのか、実際に何処が一番速く安定的に使えるのかという部分が、ある意味明確になってしまいます。通信キャリアとしては、余程ユーザーを増やしたいというニーズが無ければ、現段階としてはデメリットがあるのも事実です。その為、通信キャリア側にメリットが薄く拡大するのはまだ先になると思います。

アメリカでこの状況ですから、日本ではもっと先になるでしょうか。

ただ、こうした通信キャリアの枠組みを超えてサービスを提供するというのは、ある意味MVNOにしか出来ませんと。

もし、こうしたサービスが拡大していくのであれば、「どこのキャリアを選ぶのか?」から、「どういう組み合わせがいいのか?」にユーザーの選択は変わってくると思います。通信サービスのあり方も変わってくると思います。
そうすれば、より選択肢の幅も広がりますし、より自分にあったサービスを選んでいく事も可能になってくると思います。

■経費削減!法人専用MVNOサービス【Gleaner Mobile】はこちら
gm_linkbanner

■もっとスマートデバイスを有効活用したい!スマホコンサルティングサービス【スマビジ】はこちら
sumabiz_ban3-300x60